=チェリードロップス=
「ごめんなさいね。何回も鳴らしてしまって…うるさかったでしょう?」
「いぇ……」
「本当にごめんなさいね。ほら、お兄ちゃんに謝って、ね。」
「「………お兄ちゃんごめんなさい。」」
俺はしゃがんで
「いいよ。怒ってないよ。」
すると二人の表情はパァッと明るく俺の方を見た。
「あ、こんにちは。挨拶にきたんです。隣に引っ越してき
た宮瀬といいます。
この子たちは柚加と律。
で、私が和泉です。
それから今は家にいますけど、夫の明仁と、この子たち
より一つ下の柚妃です。
あなたのお名前はなんて言うの?」