オカルト・カルテ
鞄とあの本を持ったまま
出てきたけどどこにいるのか
見当もつかない。




「・・おなかへっちゃったし
帰ろうかなぁ」




まだ学校の時間まで
だいぶあるし・・・




すると視線の先に黒い影が見える。




「あっ!いたっ!!!

ちょっと、ストラス!!!」




大きな家の外壁で寝ていたそいつは
あくびをして体を伸ばすと
私を見て嘲笑した。




『誰かと思えば
昨日のガキじゃねぇか。


なんか用か?』




「・・用も何も、あんたを
このまま野放しにしとくわけ
ないでしょうがっ!!」





『おまえが喚びだしたんだろ。

何しようが俺の勝手だね』





「・・そ、それはそうだけど・・」




『はっ。

まさか、あの本が悪魔を呼び出す
召喚書って知らなかったわけじゃねぇよな?』
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