オカルト・カルテ

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一方、こちら魔界城の地下監獄にて。




『だああああー!
いつんなったら出られんだ、俺たちはぁああ!!!』



悪魔つきの黒猫、基ストラスは
檻に向かってツメをたてまくって吼えていた。



その言葉に静かにしていろ、と憲兵の声。




『・・チッ、あの野郎…。
出たら即刻殺す』



ゆらゆらと黒いオーラをまとう彼をほうって
獄の隅にいるシュトリは優雅なもの。



いつもどおり落ち着いたまま本を読んでいた。



「自業自得ですよ。
彼は役目を果たしているだけなんですから。


それで悪態をつくなんて理不尽ですよ」



本から目をはなさず言う彼にストラスは
更なる怒りが募った。




『てめぇ、涼しい顔しやがって・・・』




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