オカルト・カルテ
怒っているようではないけど、
感情の感じられない声。
一瞬びくっとしてから
膝をギュッと握り締める。
「・・助けて、ほしいんです」
「?」
「・・ストラスと、シュトリが・・、
私の代わりにつかまったんです。
今は監視扱いで、ずっと魔界に
のこされて・・・」
「・・・」
「あなたなら、力を貸してくれるって聞いて・・。
2人を助けたいんです!お願いします!!」
男の人は私の話を一通り聞くと
ふう、と息をついて目線をそらす。
「・・・」
しばらく黙ったまま、
沈黙が続いた。
・・やっぱり、ダメなのかな・・・。
でも、2人を助けるには、どうしたら・・。
何もできない自分に
思わず涙がこぼれそうになって、うつむいた。
「・・詩織殿・・・」
「成満殿、我輩からもひとつ頼みます。
詩織殿の彼等を思う心は、
単に主と悪魔といううわべだけの関係にはありません。
詩織殿が狙われる理由となったのもそれゆえ・・」
「・・・」
「2人がかばったのも、詩織殿を真に
信頼しているからだとお分かりになるだろう?」
「・・・・」
「もう、いいよ。レラジェさん」
「詩織殿、何を申される!?」
私の言葉にあせったレラジェさんが思わず
握っていた弓矢を取り落とす。
その様子にふふっと笑ってしまった。
「いいんです。もともと、私が悪いんだし。
なんとかしなきゃいけないのは私なんですから」
「し、しかし詩織殿・・・!」
「ダメなんです、いつまでたっても
守られるばっかりじゃ」
2人を、助けたい。
そう決めたのはつい最近のことじゃないから。
かわいた笑いを浮かべた私に
眉を下げるレラジェさん。
「・・・レラジェ」
感情の感じられない声。
一瞬びくっとしてから
膝をギュッと握り締める。
「・・助けて、ほしいんです」
「?」
「・・ストラスと、シュトリが・・、
私の代わりにつかまったんです。
今は監視扱いで、ずっと魔界に
のこされて・・・」
「・・・」
「あなたなら、力を貸してくれるって聞いて・・。
2人を助けたいんです!お願いします!!」
男の人は私の話を一通り聞くと
ふう、と息をついて目線をそらす。
「・・・」
しばらく黙ったまま、
沈黙が続いた。
・・やっぱり、ダメなのかな・・・。
でも、2人を助けるには、どうしたら・・。
何もできない自分に
思わず涙がこぼれそうになって、うつむいた。
「・・詩織殿・・・」
「成満殿、我輩からもひとつ頼みます。
詩織殿の彼等を思う心は、
単に主と悪魔といううわべだけの関係にはありません。
詩織殿が狙われる理由となったのもそれゆえ・・」
「・・・」
「2人がかばったのも、詩織殿を真に
信頼しているからだとお分かりになるだろう?」
「・・・・」
「もう、いいよ。レラジェさん」
「詩織殿、何を申される!?」
私の言葉にあせったレラジェさんが思わず
握っていた弓矢を取り落とす。
その様子にふふっと笑ってしまった。
「いいんです。もともと、私が悪いんだし。
なんとかしなきゃいけないのは私なんですから」
「し、しかし詩織殿・・・!」
「ダメなんです、いつまでたっても
守られるばっかりじゃ」
2人を、助けたい。
そう決めたのはつい最近のことじゃないから。
かわいた笑いを浮かべた私に
眉を下げるレラジェさん。
「・・・レラジェ」