オカルト・カルテ
「?」



するとぱぁぁっと顔を輝かせたレラジェさん。



「了解しましたぞ、成満殿!」




りょ、りょうかい?



「いったい何を・・・」




「・・・【古の契約により、
今再び我が名をここに記さん・・・】・・・」




・・・え、なに?




「・・【血の契約により、
我が願い、我のために今ここにその姿を示せ、
グラシャ=ボラス】!!」




バシュッ・・・・!!!!





振り返るとそこには、
オオカミの姿をした白い翼を持つ悪魔がいた。




「・・お呼びですか、成満様」




「・・今レラジェが魔世界への門を開いている。
開いたらすぐに向かうから、
そいつを乗せて飛べ」




「承知いたしました」



「え!?
な、なんで・・・?」





すると彼は私をじっと見る。





「・・・・」



「・・あ、ちょっと・・・。
行っちゃった・・・」



なんだったんだろう・・・。



するとレラジェさんが戻ってきて。




「詩織殿、魔世界への門が開きますぞ。


・・どうされた?」



「・・あの、なんで急に気が変わったのかな、って」



すると彼は苦笑して。



「ははは。
成満殿はとても分かりにくいお方だからな」



「は・・?」



「人は見た目によらない、と言うだろう?」




「見た目、には・・・?」



少し微笑んでいる彼に私はハッ、と気づく。



「ま、まさか・・・」



「ははは、それでは参りましょう、詩織殿。
グラシャ=ボラスが待っている」



「・・はい!!」



・・ありがとう、成満さん!

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