オカルト・カルテ
「…まぁ、待て。人間の娘よ。
私一存の決断だけでは事を動かせぬのだ。


どちらにせよ、上に報告をせねばならん」



(・・しかし、どうしたものか・・・)



ベリアスは悩んでいた。



まさか彼等2人の契約者が本当に
人間だったとは・・・。



それも、まだ子供ではないか。



そんな時思い出すのは、あの黒猫の言葉。



『・・アイツを監視に出すくらいなら、
俺が代わりにいくらでも受けてやる。


だから、詩織には手を出すな』




意外だ、と素直に思った。



あのプライドが高くてずる賢いあいつが、
猫にされながらあんなことを言うなんて。




普段のあいつからであれば、
絶対に考えられないことなのに。




(・・その考えられないことを起こしたのが
この少女、か・・・)



「・・・?」



「・・・娘よ。
とりあえずフェニックスに2人への面会を・・・」



『ちょっと待ったぁああああ!!!!!!』





バターン!!!!




大きく開いた扉から、見えたのは。




「ストラス!シュトリ!!!」





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