オカルト・カルテ
「え・・・」



グラシャ=ボラスさんがぺこりと頭を下げると
レラジェさんも頭を下げた。



「詩織殿、今回は色々と世話になった。
あなたや2人に会えたこと、
とてもよい日となりました。

また会える日を楽しみにしております」



「え、そ、そんな!
世話になったのはこっちのほうで・・・」



そうもいう間にさっさと行こうとする成満さん。



「・・行くぞ」



「あ、ちょ、待って下さい!!!」



「・・あの、色々とありがとうございました!!
あの、その・・。またどこかであったら、
ぜひお礼させてくださいね!!」



「・・・グラシャ=ボラス」



「はい、わかりました」



振り返らなかったけれど、一瞬の沈黙を肯定と受け取って、
私は静かに手を振る。



姿が見えなくなるまで、ずっと・・。



・・成満さん・・・。



本当に、ありがとうございました!!!
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