オカルト・カルテ
帰り道----------
「寄り道してたら遅くなっちゃったー!」
早く帰らないと心配する・・・!
走って走って、すぐそこの角を曲がって
家へと向かおう・・・としたとき。
リリリン・・・
「?」
リリリン・・・リリン・・・
「鈴・・?」
小さな、高い音を奏でる。
でも、いったいどこから。
リリリン・・・・!
だんだんと大きくなるそれは、
近づいてきているような気がする。
すぐそばまで音が来たことを感じて
思わず振り返ると、
「みゃーぉ」
「・・な、なんだぁ猫か・・・・」
ほっと息を突けば。
「よう、おまえが詩織か?」
「え?」
地にいた猫ではなく、見上げればコンクリートの壁の上から
もう一匹の猫がこちらを見つめていた。
つややかな毛並は見たこともない藍色。
額には、三日月をかたどったマーク。
金色の瞳が、染まり始めた闇に妖しく光る。
「ね、猫がしゃべってっ・・!」
「そう驚くことか?
それとも、単に忘れているだけなのか・・・。
すでに1匹飼っているだろ?」
1匹飼ってる・・・って、たぶんストラスのことだよね?
ストラスを知ってるってことは・・・。
「・・悪魔?」
「ご名答。アムドゥスキアスだ。
長いからアディアでもアースでも、好きに呼べ」
そう言って彼はその場に伏せて、毛づくろいを始めた。
耳の小さなピアスについた鈴が、揺れるたびに音を立てた。
「寄り道してたら遅くなっちゃったー!」
早く帰らないと心配する・・・!
走って走って、すぐそこの角を曲がって
家へと向かおう・・・としたとき。
リリリン・・・
「?」
リリリン・・・リリン・・・
「鈴・・?」
小さな、高い音を奏でる。
でも、いったいどこから。
リリリン・・・・!
だんだんと大きくなるそれは、
近づいてきているような気がする。
すぐそばまで音が来たことを感じて
思わず振り返ると、
「みゃーぉ」
「・・な、なんだぁ猫か・・・・」
ほっと息を突けば。
「よう、おまえが詩織か?」
「え?」
地にいた猫ではなく、見上げればコンクリートの壁の上から
もう一匹の猫がこちらを見つめていた。
つややかな毛並は見たこともない藍色。
額には、三日月をかたどったマーク。
金色の瞳が、染まり始めた闇に妖しく光る。
「ね、猫がしゃべってっ・・!」
「そう驚くことか?
それとも、単に忘れているだけなのか・・・。
すでに1匹飼っているだろ?」
1匹飼ってる・・・って、たぶんストラスのことだよね?
ストラスを知ってるってことは・・・。
「・・悪魔?」
「ご名答。アムドゥスキアスだ。
長いからアディアでもアースでも、好きに呼べ」
そう言って彼はその場に伏せて、毛づくろいを始めた。
耳の小さなピアスについた鈴が、揺れるたびに音を立てた。