オカルト・カルテ
「へ?」


振り返るとそこには全身毛を逆立てた黒猫。
見まごうことも無く、ストラスで。



その後ろからは苦笑したシュトリがのんびりと
歩いてきていた。



「ど、どうしたの2人とも?」



「帰りがあまりに遅いので
様子を見に行こうとしていたんですが・・」



『・・その途中で妙な気配があると思ったら、
おまえまたヘンな悪魔に引っかかってたな!?』


「ま、またってどういうこと!?
そんなにほいほい話しかけられてるわけでも・・・」


『嘘つけ!
レラジェの時だってあの狼ヤローだって
そうだったろうが!』



「もう、グラシャ=ボラスさんまで悪く言わないで!」



ストラスはケッとはき捨てていまだご機嫌ナナメ。


なにがそんなに気に入らないのかな・・・。


確かに遅れたのは悪いと思うけど、
たまに遅い時だってあったし。


迎えに来てくれたのは嬉しいけれど、
そんなに怒らなくても。




「ねぇ、なんでそんなに怒ってるの?」


『知るか!別に怒ってねーよ!』


言ってることが矛盾してるんだけど・・。



はぁ、と息を吐くとシュトリがくすくす
笑いながら言った。


「黒猫さんは嫉妬しているんですよ」

「へ?嫉妬?なんで?」



『・・・てめ、このエセ悪魔!!
それ以上言ったら殺すっ・・・!』


「ちょ、ちょっとストラス!?」




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