オカルト・カルテ
「・・私が喚び出したんだから
私の言うこと、聞いてよ」






それを言うと、急に
鞄の中の本が光りだす。






すると電気が体に走ったかのように
クゥの身体がびりびりしびれた。




『・・・チッ。
契約には逆らうな、ってことかよ。


・・仕方ねぇな』




そう言うとストラスは私の腕を
抜け出して私を見た。




『おい、ガキ!
今から俺の言うことよく聞いとけよ!

あいつはおそらく俺と同じように
喚び出された悪魔。


喚ばれたってことは
おまえが持ってるように、
召喚書があるはずだ』




「・・じゃあ、その召喚書を
見つけて壊せば・・・」




『ま、壊すとはいかなくても
契約のページを引きちぎるだけでいい』




よしっ、じゃあ本を探さなきゃ!!





『ちょっと待て』




動こうとした私にストップをかける。



「なんで!?
早くしないと、悠ちゃんが・・・」




『・・ふん。
あっちのガキだって
もうかなり虫の息だぜ。

本を見つけるが早いか、
オリアスが乗っ取っちまうが早いか
どっちかだ』



「・・じゃあどうすれば・・・」
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