オカルト・カルテ

交わらない契約

ものすごい風と空気に
圧迫されそうな私のそばで




異常な雰囲気で
ただそいつだけが歓喜に満ちていた。





『フハハハハハーッッッ!!!



力だ、力が湧いてくる・・・!』





見た目は私たちと
同じくらいにしか見えない。




それなのにその背には漆黒の翼が
生えていて、手も鋭い爪のように
がっちりとしている。




目は血走ったように金色と赤色の目と
左右違う色の瞳をしている。




その口元からは小さく牙が生え、
きわめつけは額の†だった。




「・・これが、悪魔・・・」




こんな・・・




こんなものが、封印されていたなんて・・・





改めてその存在に恐怖を感じた私に対し
ストラスは楽しげに笑った。




『・・チッ。


あんなガキのために俺様の力を
使うのはひどく腹が立つが・・


契約だから仕方ない。


悪いが、おまえには消えてもらう』



そう言って、オリアスに
その爪で切りつけた!
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