オカルト・カルテ
そして、例の現場。




悠ちゃんは目を輝かして
草むらへいそいそと入る。




「おいっ、詩織も早く!」




「?何やってるの?」



「隠れるに決まってんだろ!
霊が来ないうちに、早く!!」



・・隠れても無駄だと思うんだけど。





そう思い悠ちゃんの隣にしゃがむ。





『おい、小僧。
その霊ってのはどんな奴なんだ』




ストラスが通りを見つめたまま聞いた。





「あ?だから、言った通りだよ。


何してんだよって聞くと
恋人を探してるんだって」




『違う。もっと特徴を言え』




「特徴・・って言われてもなぁ。


女の人だったってことくらいしか・・。

・・あ!
聞いた話じゃ、その霊に会った直後
いつも嵐と雷が激しくなるって・・・」




それを聞くと、ストラスはにやりと笑った。





『・・フン。なるほど』



すると、通りにぼうっと白い影が見えた。

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