オカルト・カルテ
「…ここか」



見るからに怪しげな雰囲気。




香水でも出してるのか
店に入ってないのに
鼻をツン、とつくにおい。





「…なんでこんなことしてんのかな」



思わずため息。





カランカラン…





「おや、お客さんでしたか」




ドキッ。




サラサラとなびく紺色の髪。




目は射抜かれるような漆黒の瞳。




物腰さわやかだけど
どこかさみしげな雰囲気を持たせる。




…え、なにこれ・・・。





心臓が小さくだけど
ドキドキしてる気がする。




男の人はにこっと笑っていた。




「入られますか?」





「…あ、はい!入ります!」




…なんなの、これ…。
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