オカルト・カルテ
「…ん…」
暗い視界に目をひそめる。
目がうまく働かないため
体を動かせない。
というか、鎖で縛られているようだ。
ジャラ…と
手首と足首のあたりから、
重い鎖の音がした。
「…頭痛…」
…眠らされたのかな。
たぶんさっきの香水かなんかに、
成分が入ってたんだ。
頭が痛いのは、残り香のせいだろう。
「おや、目が覚めたようですね」
「…やっぱり、あなただったんですね。
女性たちを消していたのは…」
「消していませんよ?
正しくは、送ったというべきです。
彼女らは私に占うことを求め、
私は代わりに彼女たちの身体をもらった。
そういうことです」
「…消えた女の人たちを、
どうするつもりなの!」
なぜか私はあまり恐怖がなかった。
全くなかったと言えばうそになるけど、
2度も異様な経験をしたからかもしれない。
「…まぁ、教えてもいいですけど。
どのみちあなたも今から
同じ運命をたどることになるんですし?
教えなくても自ら
体験できるんですから」
ゾクッ・・・。
その冷たい笑みに、
背筋が凍った。
じりじりと歩んでくる男に、
ようやく自分の危険を悟る。
…どうしよう…!
逃げなきゃ…
男はあっという間に追いつき、
私の首筋に噛みつこうとする。
抵抗しようとするのに力は抜けてしまって。
…あぁ、もうダメだ…。
アイツの言うとおりになっちゃったよ。
…こんなことなら、
変な意地張らなきゃよかった…。
暗い視界に目をひそめる。
目がうまく働かないため
体を動かせない。
というか、鎖で縛られているようだ。
ジャラ…と
手首と足首のあたりから、
重い鎖の音がした。
「…頭痛…」
…眠らされたのかな。
たぶんさっきの香水かなんかに、
成分が入ってたんだ。
頭が痛いのは、残り香のせいだろう。
「おや、目が覚めたようですね」
「…やっぱり、あなただったんですね。
女性たちを消していたのは…」
「消していませんよ?
正しくは、送ったというべきです。
彼女らは私に占うことを求め、
私は代わりに彼女たちの身体をもらった。
そういうことです」
「…消えた女の人たちを、
どうするつもりなの!」
なぜか私はあまり恐怖がなかった。
全くなかったと言えばうそになるけど、
2度も異様な経験をしたからかもしれない。
「…まぁ、教えてもいいですけど。
どのみちあなたも今から
同じ運命をたどることになるんですし?
教えなくても自ら
体験できるんですから」
ゾクッ・・・。
その冷たい笑みに、
背筋が凍った。
じりじりと歩んでくる男に、
ようやく自分の危険を悟る。
…どうしよう…!
逃げなきゃ…
男はあっという間に追いつき、
私の首筋に噛みつこうとする。
抵抗しようとするのに力は抜けてしまって。
…あぁ、もうダメだ…。
アイツの言うとおりになっちゃったよ。
…こんなことなら、
変な意地張らなきゃよかった…。