オカルト・カルテ
「すみませんでした。
どうやら、怒らせてしまったようで」




おずおずと平岩さんが歩いてくる。




「あ、いいんです!
ただちょっと、いつもと違うだけで」



…本当に、どうしたんだろう。




いつもの悠ちゃんと、全然違うよ…。



何か、あったのかな。




「それで、何をお探しに?」



ぐぐっとのぞきこまれて
思わず胸が高鳴る。



…顔が近くないですかっ?




そう思って思わず後ずさると。




ズルッ。



「うわあ!?」




ドサ。




「大丈夫ですか!?」




「いったた・・・。

あ、大丈夫です・・・
いつものことなんで」



…思いっきりしりもちついちゃったし。




砂を払おうと思い、
立ち上がろうと手をつくと。



「?あれ?
なんだろ、引っかかる・・・」



ガコッ。



< 70 / 129 >

この作品をシェア

pagetop