オカルト・カルテ
その質問に対し黙っている
ガープは噴水の間に現れた門を見て
言った。




【このままでいいわけないだろう。


人間に使役され続ける運命なんて
俺は背負いたくもない】




「・・・」






【…おまえらだって、そうだろう?



その人間に永遠に支配され続けるくらいなら。



また皆で人間を痛めつけるほうが
楽しいと思わねぇのか】




「…!…っ」


私は、何も言えなかった。




封印され、一生を決められてしまった
2人のことを止めるなんて



私には、そんなことする権利すらない。




「・・・っ」





2匹は、黙っていた。




…そうだなって、言われちゃうのかな。




人間と一緒なんて、
ありえねぇ。



…そんなこと言いながら
離れていくんだろうか。





そんなこと、思いたくない。






少なくとも私は、
あの日より、2人のこと…。









『バッカじゃねーの』




【…なんだと?】




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