オカルト・カルテ
「…ストラス…。


シュトリ…」




『勘違いすんな、ガキ。


俺様は俺の目的のために
ここに残るまでだ。


決しておまえなんかのためじゃねぇよ』




「…わかってるよ、そんなこと!」



そう言いつつも口の端が自然と
ゆるんでしまう。



「…さ、それでは外れ者を
処理しますか。


あと、あの余分な入口も」



入口の処理は任せましたよ、
そう言ってシュトリはガープに
飛びかかっていく。




『ガキ。手伝え』




「手伝うって…
どうすればいいの!?」




『噴水のそばに
蛇とライオンの紋章があるはずだ!
それを探せ!』




そう言ってストラスは屋根から飛び降り
私のそばにやってくる。



「…ストラス?」



『今おまえがあいつに近づくのは危険だ。


シュトリが相手してるが
ガープは君主だからいつこっち来るとも
わからねぇ』



…それって…。




『…チッ。

こっち来たら、
仕方ねぇ、相手してやる!


だからさっさと紋章探せ!』



吐き捨てるようにそう言う。



でも私にとってその言葉は
嬉しくてたまらなかった。



「わかったっ!」
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