オカルト・カルテ
小さくこめかみを押さえていると
シュトリがジロっとストラスを見た。





その様子にストラスはぷいっと
顔をそむけただけだった。






「その門を開けようとすることが
不思議なことなの?」






そりゃ、よくないことかもしれないけど…。





悪魔である2人からしたら、
逆に好都合なんじゃ…。






「…以前、同じように
あの門で2つの世界をつなごうとした
ことがあったんです。


それをしたのが、ソロモンでした」




「ええ!?」



な、なんで・・・。




『…あいつの意図なんか
知ったこっちゃねーよ。


ただ、俺らはあいつに命令されて
つなげようとしていただけだ』




「それをしたら、
地獄の神であるサタンが
怒り狂いましてね」



【我らよりずっと低俗な人間が
なぜ世界をつなぐなどという
愚弄なことを?】




…確かに、言われてみたらそうだ。




自分たちの世界を勝手に侵され、
侵入されて。


いい気分であるはずがない。
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