オカルト・カルテ
「で?
先ほどの、サタンが生きている、
というのは?」





「だからっ、本当なんだってば。


フェニックス様がぼくたちにお告げに
なられて、代わりにスト兄たちに
報告するようにって仰せつかったの」





「…フェニックスって?」




「悪魔にも階級、つまりは
上下関係という名の力関係があるんです。


フェニックスは私たちより上の立場、
サタンより下の立場にいる悪魔です」




そうなんだ。




そう思いストラスにも説明をもらおうと
視線を送ったけど。



『…』



ぷいっ。と頬をそむけた。





ムカーっ…。



なによ、あの態度!




自業自得じゃない!





「フェニックスは
サタンから直々にそう告げられたと?」




「そこまでは知らないよ。

でも、フェニックス様がそう言うのなら
そうでしょう?


アスタロト様やバアル様、
べリアル様も言ってたもの」





その言葉にシュトリとストラスは
沈黙して目をひそめた。





「…そうですか。
あの方々がそう言っていたのなら、
本当なのでしょうね」




『…だが、なんでわざわざ
おまえがこのタイミングで
報告にくるんだ?


狙ってたとしか思えないな』
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