【4 season】執事と羊
満月に照らされて妖艶に映る龍夜の唇
それに一瞬怯みそうになるけど
あたしは下がらない
「そうだって言ったら?」
「へ?」
全く予想していなかった言葉
そうだとしたらあたしは....
どうしたいのだろう....
自分でも分からなくなってしまった
「わかんない....」
「ふっ、なにそれ?」
一歩一歩近付いてくる龍夜
フローリングの靴の踵があたり
コツ...コツ...と音をたてる
「美優のせいだよ」
「こんなに色んな感情を味わえるのはね?」
「だからお礼をしないとだね」
一言一言があたしを引き込んでいく
ブラックホールにでも
吸い込まれるかのようのに....