イケメンJKと俺。

神谷はすごく話しやすい子だった。
もっととっつきにくいと思ったんだが…。


「髪結んだらOK。再検査な」

「忘れてたっ!待ってください、結びますから」


片方に髪をまとめて結ぶ。
サラサラの流れるような髪が、まとめられて少し残念…。


バツをマルに書き換える。



「あ。なぁ、1年で髪がストレートで…目つきが鋭くて…身長は神谷くらいのカッコいい奴知らない?」

「……知らな、いです」


明らかに変。


「知ってるだろ」
じっと見つめてみた。



「…知りません」
思いっきり目を泳がせながら言う神谷。



「嘘つきは泥棒の始まりだぞ」
ちょっと声音を変えて、少しだけ脅すような雰囲気を醸し出す。
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