イケメンJKと俺。
「せーんせっ♪」
頭をあげて神谷を見ると…


「今度は何の仕返しだ?」
さっきより多めにパフェを差し出していた。


「もうしませんよ」
女神のような微笑み。


…惚れた方が負けだな。



女神の微笑みを持った、小悪魔みたいなイタズラっ子に勝てるわけが………。





「嫌なんですか?」





ホラ、淋しそうな声で話しかけてくる。
こんなのって…。



少し戸惑ったが、拒む選択肢なんて結局はない。




そぉっと、そぉっと。
神谷の様子をうかがいながらスプーンへと口を近づける。



1センチ…


2センチ……



3センチ………



ゆっくり、着実に距離を狭める。
近づくにつれ心拍数が異常なほど上昇する。

聞こえてしまうんじゃないかってくらい。

全身が脈打つようだ。



あと、少し…。
3、4センチまで距離を縮めると、目をつむって口を開いた。
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