イケメンJKと俺。
「あの、違うんです!」
やっぱり否定するよな…。

好きな人には、勘違いされたくないもんだ。



「たまたま会ったんですよ。だから一緒に」
どう言ったらいいのか困っている神谷に助け船を出した。



ただそれだけで胸が痛んだ。



たまたまなんかじゃない。
神谷が誘ってくれたんだ。
遅くなっても待っててくれたんだ。



そう言いたかった。





「そうだったんですか。てっきり付き合ってるのかと」


ははっと笑う爽やかさが恨めしかった。
ムカつく…。神谷の気も知らないで……。



「あら、慎司。おかえり」

「ただいま、深雪」



へっ?…何だ?この二人の夫婦っぽい感じは。
< 66 / 92 >

この作品をシェア

pagetop