イケメンJKと俺。
なんだかそれが俺を受け入れてくれているようで………


「なぁ…」

「ん?」
神谷がやっと振り返った。


「あ、いや。何でもない」


俺…今、何を言おうとした?
言ったって無駄なのに…。
神谷の心には藤丸先生しかいないんだから。



ジャケットに袖通すのなんか当たり前だ。


「寒いっ」
神谷がブルッと体を震わせた。

「もう帰るか」
ゆっくり上体を起す。


風邪を引かせたらいけない。
それに…学校休まれたら会う場所がなくなる。
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