助手席に君を
目の前にバイクに乗った村西さんがいた。

ちょうど、コース上の信号は赤。

私は適当に隣の教官の話を聞きながら、村西さんを目で追いかけていた。

バイク教習の教習生を引き連れて、村西さんは前の信号を横切っていく。

私の隣の教官に会釈をする。

私は村西さんから目が離せない。

離せない。



「ちょっと!!」
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