流れ星との約束
「神山ハルトです！　大和中学出身で、投手志望です！　アピールポイントはスタミナとコントロールです！　よろしくお願いします！」
　
　
　そう言って、神山は後ろに下がった。俊輔と同じ大和中学出身のようだが、彼は神山のことを知らなかったので、おそらくクラブチームで野球をしていたのだろう。
　
　ユニフォーム越しの体は細く見えるが、アピールポイントにスタミナというくらいなので筋肉質なのだろうか。中学時代も投手だったであろうし、それでスタミナがついているという可能性も高い。
　
　神山が後ろに下がると、その隣にいる吉田が一歩前に出た。彼は中学時代、一緒にプレーしたこともあるので俊輔はよく知っていた。
　
　
「大和中出身、吉田宗です！　ポジションは捕手で、肩には自信があります！　よろしくお願いします！」
　
　
　吉田のポジションが捕手というのを聞いて、３年生の何人かがキャプテンである松永を見た。おそらく同じ捕手だからだろう。余裕からか、松永は苦笑いしている。
　
　吉田は俊輔たちの代でも２年生ながら正捕手だった。その実力を一緒にプレーした俊輔は十分に分かっている。なかなか良い争いが見れるかもしれないと俊輔は思った。
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表紙・目次

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