流れ星との約束
「今日はありがとうな。スパイクとかの金も払ってくれて」
「気にすんなって。その代わり手入れは怠んなよ。さっき言った通りに、使った日はそのままにしとくな」
「分かった」
遥斗は宗から、グローブとスパイクにする手入れの仕方を教わっていた。さすがに、そのための道具は遥斗自身が金を払った。
「ところでさ、水原とはどうなん?」
「なっ……いきなりなんやねん」
いきなり宗がそんなことを言ったので、遥斗の声は少し裏返ってしまった。
「水原は野球好きやし、うまくいけば高校生活中に付き合えるんちゃうか」
「バーカ、無理や。あいつは俺のこと幼なじみとしか見てないし」
「今は、やろ? 3年もあったら変わるわ。私を甲子園に連れていって……みたいな」
ニヤニヤしながら言う宗を、遥斗は睨みつけるが、あながち冗談でもないような気がした。
もしかしたら、と期待してしまっている自分がいることに、遥斗は気づいた。
「ま、安藤に負けんようにな。あいつ多分上手いぞ」
「当たり前やろ」
遥斗はそう言いいながら、地面に落ちている小石を蹴る。小石は排水溝へ一発で入った。
「気にすんなって。その代わり手入れは怠んなよ。さっき言った通りに、使った日はそのままにしとくな」
「分かった」
遥斗は宗から、グローブとスパイクにする手入れの仕方を教わっていた。さすがに、そのための道具は遥斗自身が金を払った。
「ところでさ、水原とはどうなん?」
「なっ……いきなりなんやねん」
いきなり宗がそんなことを言ったので、遥斗の声は少し裏返ってしまった。
「水原は野球好きやし、うまくいけば高校生活中に付き合えるんちゃうか」
「バーカ、無理や。あいつは俺のこと幼なじみとしか見てないし」
「今は、やろ? 3年もあったら変わるわ。私を甲子園に連れていって……みたいな」
ニヤニヤしながら言う宗を、遥斗は睨みつけるが、あながち冗談でもないような気がした。
もしかしたら、と期待してしまっている自分がいることに、遥斗は気づいた。
「ま、安藤に負けんようにな。あいつ多分上手いぞ」
「当たり前やろ」
遥斗はそう言いいながら、地面に落ちている小石を蹴る。小石は排水溝へ一発で入った。