流れ星との約束
「ドンマイ」
アウトになったため、岸本俊輔がトボトボとベンチに向かって歩いていると、ベンチの近くで小畑とキャッチボールをしている、藤澤が声をかけてきた。彼らは今日の先発バッテリーだ。
「ああ、ホンマ最悪や。打ち損じた」
「どう? あいつのボールは」
「アピールで言ってた球の重さは、1年にしては良い方かな。多分お前と同じか、ちょっと上くらい」
先ほど打った感覚を思い出しながら俊輔は答えた。
「それで何で打てへんかったんや。好きなコースやったやろ?」
「好きどころやない。小学生の頃から大好物や」
「じゃあ何でやねん」
「さあな。俺にも分からん」
苦笑いしながらそう言うと、俊輔はベンチへと戻った。
打席には2番打者の賢が入っている。彼は俊輔らと同じ、大和中学出身だ。
「吉田、あいつの苦手も昔と変わってないぜ……。お前なら分かるだろ」
聞こえるはずもない、捕手の吉田に向けて呟く。何故、彼は俊輔が外角低めを好きだと知っていながら投げさせたのか。俊輔は全く理解出来ないでいた。
アウトになったため、岸本俊輔がトボトボとベンチに向かって歩いていると、ベンチの近くで小畑とキャッチボールをしている、藤澤が声をかけてきた。彼らは今日の先発バッテリーだ。
「ああ、ホンマ最悪や。打ち損じた」
「どう? あいつのボールは」
「アピールで言ってた球の重さは、1年にしては良い方かな。多分お前と同じか、ちょっと上くらい」
先ほど打った感覚を思い出しながら俊輔は答えた。
「それで何で打てへんかったんや。好きなコースやったやろ?」
「好きどころやない。小学生の頃から大好物や」
「じゃあ何でやねん」
「さあな。俺にも分からん」
苦笑いしながらそう言うと、俊輔はベンチへと戻った。
打席には2番打者の賢が入っている。彼は俊輔らと同じ、大和中学出身だ。
「吉田、あいつの苦手も昔と変わってないぜ……。お前なら分かるだろ」
聞こえるはずもない、捕手の吉田に向けて呟く。何故、彼は俊輔が外角低めを好きだと知っていながら投げさせたのか。俊輔は全く理解出来ないでいた。