Princessの掟
教室には既に半数以上の生徒がいた。
私が教室に入ると
「ごきげんよう。百合亜。」
いつもと変わらない優しい笑顔で私に声をかけてきた美吏那。
「ごきげんよう。美吏那。」
私は自分の席に鞄をのせた。
右を見るとまだ優斗はきていないみたいだった。
ちょっとホッとしている自分がいた。
「おはよう!!百合亜ちゃん。」
左から声が聞こえて振り返るとやっぱり拓磨くんがいた。
「ごきげんよう。拓磨くん。」
私が返事をすると無邪気な笑顔で私を見た。
優斗と正反対だな。