Princessの掟





「えーいいじゃん。少しだけだし!!」



それでもしつこく言ってくる拓磨くん。 



私が困っていると 



「ごめんなさい。五十嵐さん。今日は私と約束してまして。」



いつの間にか私のそばにきた美吏那が拓磨くんに言っていた。 



「そうなんだ。じゃあしょうがないね!じゃあまた明日。」



少し残念そうな顔をする拓磨くんに申し訳なくなった。 



「美吏那。ありがとう。」



実をいうと美吏那とは約束なんてしてない。 



美吏那が私の為についてくれた嘘。 



「いいの!百合亜が困ってる時に助けるのが親友の役目だから。」



「美吏那がいてくれて良かった。」



私は心からそう思った。






< 112 / 441 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop