Princessの掟
アクセサリーショップ。
私は優斗に冠のネックレスをもらった。
だから、今度私が優斗にネックレスをプレゼントすることにした。
中に入るといつものようにオーナーが飛んできた。
「これはこれは、二階堂様。では、あちらのお部屋へ。」
オーナーの言葉に私は首を振った。
「いいわ、今日店頭のものをみたいのよ。」
「左様でございますか。御ゆっくり。」
オーナーはまた奥の部屋に戻っていった。
「探さなきゃ。」
いつもはほとんど見ないメンズのコーナーを見た。
そんな私を周りの客やスタッフは不思議そうにみてくる。
男子物の所に女がいたら不思議がるのもしょうがない。
「うーん。」
一通り見て回ったけどピンとくる物がない。
「二階堂様。」
私が悩んでいると後ろから女の声が聞こえた。
「何を探していらっしゃいますか?」
「…誕生日プレゼントを。」
「それでしたら、こちらはいかがでしょう?」
そう言って出されたのは私が付けている冠のネックレスと似たものだった。
「……これは。」
私が驚いていると
「そうです。二階堂様がお付けになっているネックレスの男性バージョンです。」