Princessの掟
百合亜side
私は美吏那と別れてあるレストランに向かった。
今日の11時から拓磨くんのご両親と食事をすることになっている。
私が決めたこととは……、
優斗と会わないこと。
これは私のけじめ。私は優斗のことも拓磨くんのことも中途半端にしていた。
だから、ちゃんと向き合う為に私は決めた。
確かにきれいごとかもしれないけど、これが今私が出した答え。
「百合亜様。良かったんですか?」
「……ええ、いいの。」
「そうですか……。」
中原は私をよく見ている。
きっと今、私は暗い顔をしているのだろう。
ダメよね?
自分で決めたことなのに。
「後、5分ほどで着きます。」
後藤さんの言葉が聞こえた。