Princessの掟
その相手の人は五十嵐 拓磨(イガラシ タクマ)という人で私と同い年みたい。
今日、このホテルで会うことになっている。
私はお見合いの為に着物を着せられている。
これがかなりキツイ。
帯が苦しいし、歩きづらい私は着物はあまり好きではない。
「百合亜。とても似合っているわ。」
母は満足そうに微笑んだ。
私はそれに答えずに、ただ部屋からの風景を見て、気付かれないようにため息をついた。