Princessの掟
「じゃあ文化の劇について決めるぞ、取り敢えず、主役のシンデレラと王子を決める。紙配るからいいと思う人を書くように。」
先生は小さな紙を各列に配りはじめた。
いいと思う人かぁ…
シンデレラは美吏那でしょ。
王子は……?
私は右を見た。
教室だからかきちっと席に座って、黒板を見ている。
あの時から、優斗とは必要以上に話さなくなった。
そうしようとしたわけじゃない。
お互いにやっぱり気まずい。
紙が手元にきて私はシンデレラを美吏那、王子を拓磨君にした。
私も、前に進まなきゃ。