Princessの掟
校長室に残された私たちの間に微妙な空気が流れた。
なんか話さなきゃ。
そう思いながらも会話が全くみつからない。
「あのさ、」
始めに口を開いたのは彼だった。
「話があるんだけど、執事を外してくれないかな?」
「えっええ。わかったわ。中原、少し下がってなさい。」
「畏まりました。」
中原は部屋から出ていった。
「ふぅ〜。やっと誰もいなくなったか。」
彼はそういうとソファーにどかっと座った。
私は彼の行動をただ唖然と見つめていた。
「あんたも座ったら?」
「えっ!あ、はい。」
彼に言われ慌てて座った。
「あんたがプリンセスなんだって?」
「えっ?」
さっきの言葉使いと全然違うことに少し戸惑った。
「あっ!びっくりした?悪いけど、こっちが素。」
そして、悪魔っぽく笑ってきた。
ゾクッ。
なんか怖い。
私はそう感じてさりげなく彼から1番遠い位置に移動した。