Princessの掟






校長室に残された私たちの間に微妙な空気が流れた。


なんか話さなきゃ。



そう思いながらも会話が全くみつからない。



「あのさ、」



始めに口を開いたのは彼だった。



「話があるんだけど、執事を外してくれないかな?」


「えっええ。わかったわ。中原、少し下がってなさい。」



「畏まりました。」


中原は部屋から出ていった。



「ふぅ〜。やっと誰もいなくなったか。」



彼はそういうとソファーにどかっと座った。



私は彼の行動をただ唖然と見つめていた。



「あんたも座ったら?」



「えっ!あ、はい。」



彼に言われ慌てて座った。



「あんたがプリンセスなんだって?」



「えっ?」



さっきの言葉使いと全然違うことに少し戸惑った。



「あっ!びっくりした?悪いけど、こっちが素。」


そして、悪魔っぽく笑ってきた。 



ゾクッ。



なんか怖い。



私はそう感じてさりげなく彼から1番遠い位置に移動した。





< 18 / 441 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop