Princessの掟
「だから…。後悔はしないで。まだ間に合うんだよ。」
「ごめんなさい。何を言っているのか理解できないわ。」
「ごめん。俺からもこれ以上は言えない。ただ、自分の心に嘘ついてるときっと後になって後悔する。」
その言葉だけ残すと教室に戻って行ってしまった。
後悔…。
私は今後悔してる?
間に合う…。
何が間に合うの?
辰弥くんの言葉が頭の中をぐるぐる回る。
「もう!訳分かんない!!」
私も、辰弥くんを追うように教室への道を歩きだした。
辰弥くんが言った言葉の意味を知ったのは、もう少し先のこと。