Princessの掟
「聞いてたわりには普通だな。」
彼は鼻で笑ってきた。
イラ
さっきから黙って聞いていれば勝手なことばっかり言いやがって。
「あれ?ショック受けちゃった?」
あははと笑う彼。
「……ぃで」
「はっ?」
「ふざけないで!って言ってるの!」
遂に私の堪忍袋が切れた。
私の言葉に彼はあり得ないとでもいう様な顔をした。
私は無視してつづけた。
「さっきから聞いていれば好き勝手なこと言って。普通ですって?今まで私がどれだけ頑張ってきたかあんたに分かる?」
「私はあなたとは絶対に婚約しない。」
それだけ言って校長室を出るために彼に背を向けて歩き出した。
「おもしれーじゃん。じゃあ賭けしねー?」
黙っていた彼が切り出してきた。
「賭けですって?」
私は歩きを止め彼に向き直った。