Princessの掟
優斗の姿が見えなくなった時、茉莉香さんが口を開いた。
「優斗と話さないでくれる?」
キッと睨んできた。
さっきの姿からでは想像もつかない彼女の姿。
「なぜ、貴方にそんなことを言われなくちゃいけないのかしら。」
私は表情を変えずに答えた。
そんな私を見てか、白い肌がみるみるうちに赤くなった。
「なんで!ですって?!当たり前じゃない。優斗は私の婚約者なのよ?」
さっき以上に強い口調。
でもなぜだか怒りひとつ芽生えてこない。
「婚約者がいた場合その方と話してはいけないの?」