Princessの掟







「それは、もう終わったことですわ。」 



自分で言ったことなのに、心が引き裂かれるように痛かった。 



涙が出そうになり校長に背をむけてドアへと歩き出した。 



「失礼しました。」



ドアを開け校長室を出ようとした時、校長は一言だけ私に言葉を投げ掛けた。



「それで本当にいいの?」



その言葉で足を止めて振り返った。 



「それを決める権利を今の私はもっていませんわ。」



校長室を出た。 






< 294 / 441 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop