Princessの掟
「俺が説明してやるよ。」
いつの間にか戻ってきた優斗がこちらに歩いてきた。
「城東くん。」
近づいてくる優斗に琢磨くんは何か言いたげな表情をした。
「今はまだ…言わない方がいいと思うけど。」
静かに呟いた。
「わ、私もまだ言わない方がいいと思うわ。」
美吏那もまた琢磨くんの言葉に賛同した。
「馬鹿か。いずれ分かることだ、今言ったことで何か変わるわけじゃない。」
反対する琢磨くん達に優斗は冷静に言った。
「百合亜が知りたいっていうなら。言わないわけにはいかないだろ?…百合亜には聞く権利があんだから。」
優斗が言ったことが正しいのか美吏那も琢磨くんも何も言わなくなった。