Princessの掟
「ユリア様。」
振り返ると私の親友が立っていた。
「なーに?美吏那、」
「なにって何よ!」
「美吏那からそんなふうにに呼ばれると背中がかゆくなるんだもん。」
「まあ失礼な。」
この桜羽美吏那(サクラバ ミリナ)は幼稚園の時からの友達で親友。
なんでも話せる頼れる子。
性格は物事がはっきりしてないと嫌な子。だから、思ったことはすぐ言うタイプかな。
「そういえば、百合亜知ってる?」
「ん?何を?」
私の答えに美吏那は大きな声を出した。
「えっ!百合亜姫だから知ってると思ってた。」
う、耳の鼓膜破けそう。
「だから何を?」
ひとりで納得して私の質問をスルーする美吏那。
美吏那の悪い癖だ。
「美吏那!」
「…えっ!…ああ。私もさっき聞いたんだけど、執事制度ができるみたいなの!」