Princessの掟
「彼女は確かに私を刺しました。そのことは事実です。しかし、彼女は自分をも刺しました。…それは、自分がしてしまったことに気づいたからではないでしょうか。」
「なにを馬鹿なことを。」
「本当にそう思っているのですか?私はそうは思わないわ。彼女は今必死に生きようと戦っているのよ。私は彼女に会いたいの。」
私は母を真っ直ぐに見つめた。
お願い、分かってお母様。
そんな私を見て母ははぁーとため息をついて私を見た。
「あなたには負けたわ。いいでしょう。許可するわ。」
「ありがとうございます。では、失礼しますわ。」
私は部屋から出ていった。
私の後ろ姿を見ながら母は中原を呼び止めた。