Princessの掟
季節は春。
3月の上旬、私たちも高校2年が終わろとしていた時だった。
「あと少しで私たちも高校3年ね?」
美吏那がまだ蕾の桜を見つめながらため息をついた。
「たいして変わらないじゃない。大学だってエスカレーター式だし。」
そんな茉莉香の言葉に美吏那はむっとした。
「確かにそうだけど、なんか悲しいなぁって思ったのよ。」
ちょっとふてくされて美吏那は呟いた。
「平気よ?美吏那。皆同じ学校なんだし、いつでもあえるわ!ねっ?琢磨くん。」
琢磨くんに呼び掛けたら琢磨くんはボーと紅茶を持ったまま何処かを見つけている。