Princessの掟
「そんな、もう10日あまりしかないじゃない。」
「お前なんでもっと早く言わなかったんだ?」
慌てて聞く私たちと対象に琢磨は笑顔で答えた。
「本当はクリスマスパーティーの時言うつもりだったんだけど、百合亜ちゃんたちのこともあったし。言いそびれちゃって。」
琢磨くんもまたなんとも言えない表情を浮かべた。
クリスマスパーティー。
もしかして、テラスで言いかけてたのは。
このことだったんだ。
この時、私は過去の自分を悔いた。
なんであの時ちゃんと聞いてあげなかったんだろう。
そしたら、何か変わっていたかもしれないのに。