Princessの掟
「なに?これ。」
「それは飛行機で見てね。」
不思議がる僕に百合亜ちゃんは笑って答えた。
久しぶりに見るその笑顔はやっぱり素敵だ。
まったく、僕もお人好しだな。自分から婚約をぼうにふるなんて。
「ありがとう、百合亜ちゃん。」
「おい、それ百合亜だけじゃなくて俺らも手伝ったんだからな。」
そう言いながら城東くんが近づいてきた。
「俺、お前には感謝してる。ありがとなっ!琢磨。」
「えっ……?!」
照れくさそうに言ったけど確かに聞こえた。
“琢磨”
って。
本当に君はかっこよすぎるよ。
「百合亜ちゃん泣かせたら許さないからな、優斗。」
「お、おう。」
正直僕も口に出してちょっと恥ずかしかった。
でも、いい仲間をもったなって思う。