Princessの掟
「百合亜。」
私が立った後ろに美吏那が立っていた。
「卒業おめでとう、美吏那。」
「おめでとう、百合亜。」
「来たみたいよ。」
美吏那が言った方向を見ると優斗が歩いてきていた。
「卒業おめでとう、優斗。」
「卒業おめでとう。」
そう笑った彼は出会ったころに比べて背だけじゃなくていろんな意味で大きくなったなって思う。
「では、卒業生静かに。ドアを開けます。」
ギィー
重いドアがゆっくりと開いた。
それと同時に優斗の腕に自分の腕を絡めた。
まず私達が校長の前まで行って挨拶をする。
完全にドアが開いた時、大きく一歩を踏み出した。