Princessの掟
「ふーん。楽しみね?」
「そうだな。」
あっ……
こいつもこんな風に笑うんだ。
いつも学校では偽スマイルだし私も同じだけど、
それに今日だってそんなに笑ってなかった。
なんかちょっと嬉しいかも。
「百合亜。百合亜!」
「ふぇ?な、何?」
「何人の顔じろじろ見てんだよ。」
奴は明らか嫌な顔をして私を見ていた。
私気付かないうちに奴の顔を見ていたみたい。
「だって、なんかかっこいいなって思って。」
はい?
私何言ってんのよ。自分で言ったけど、めちゃくちゃ恥ずかしい。
どうせ奴に当たり前とか言ってくるの分かりきってるのに。
私は奴の方を見て驚いた。
それに気付いたのか顔を背けた。
「バカ。こっち見るなよ!」
えっ?
顔を隠してつもりだけど私は気付いちゃった。
少し、顔が赤くなってたことに。