Princessの掟




優斗に連れられてさっきいたテラスに来た。 



「これで良かった?」


「えっ?」



優斗が言った意味が分からず首をかしげると 



「だってお前俺を見て助けてって目でいうからさぁ。」


少し目線を外していう優斗はなんだか可愛く思えた。 



「ありがとう。」


「………」



何も返事はしなかったけど少し笑ったような気がした。 



「そろそろ行こうぜ。」



そういい中に入ろうとした優斗を私は引き止めた。



いうなら今しかない。 



「話があるの。」



私は優斗の目を見て言った。私の表情から悟ったのか優斗も真剣な顔で私を見た。 



ふぅー 



私は深呼吸をすると優斗の顔をしっかり見た。ほんとは恥ずかしいから違う方を見ていたい。 



でも優斗もちゃんと私を見てくれている。 


だからちゃんと向き合わなくちゃいけない。 



「あのね……。」



私が言い出した時、 


「優斗!!」



かわいらしい声で優斗を呼ぶ女の子。 


「ここにいたのね?捜したわ!」


「わりぃー。広すぎて。」


そう笑う優斗は優しいものだった。 


「素出してるし。」



私は2人を見ながらボソッと呟いた。 





< 72 / 441 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop