Princessの掟

始まり…?




言われて振り返ると 


息を切らした優斗がいた。 


「どうかしたの?」


尋ねた瞬間優斗の胸に引き寄せられた。 



「なんで泣いてんだよ。」


私の耳元に優斗の息がかかり少しくすぐったかった。 


「大したことじゃないわ!」


私の声を聞いていないのか優斗はものすごい目で拓磨くんを睨んでいる。 



それに対して拓磨くんはニコニコしている。 


それに腹をたてたのか優斗は


「お前、何したんだよ?」


「別に何もしてないよ。ね?百合亜ちゃん?」


「えっ!ええ、何もないわ。」


私が答えるとまだ納得いかない顔をしていたけど何も言ってこなかった。 



「ほら、行くぞ!」


優斗が私の手を引っ張ってその場を去ろうとしたら


「ね?城東君。」


呼ばれた優斗は明らか嫌そうな顔で振り返った。 


「何?」


「百合亜ちゃんを泣かしたら承知しないから!!」


「当たり前。」



そういい少し笑うとまた歩き出した。 






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