Ｐrincessの掟

授業が終わり帰ろうとしたら、　



「百合亜さん。付き合って頂きたいところがあるんですが。」


今まで一回も話していなかった優斗が私に話をかけてきた。　



「え、ええ。勿論いいですわ。」



私が頷いたのを見るとドアのところに向かって優斗が歩き出したので、私も続いて歩こうとしたら、　



「ちょっと待って！！」



私達を呼んだのはそう、拓磨くん。　



「……何？」



私の代わりに優斗が答えた。その声からはなんともいえない感情が込められているようだった。　



「君は忘れたの？百合亜ちゃんは僕の婚約者だよ？」



拓磨くんの言葉でクラスがざわめき出した。　



「拓磨さん。その話はこの前……」



「優斗ー！！！！！」



私が言葉を言い始めた時、急に教室のドアが開けられた。　



私達含めクラスの皆がドアに視線を向けた。　



そこにいた人物にまた私は驚いてしまった。　



どうして？　



何故あなたがいるの……